巷で一部の人に支持されている「湯シャン」。
入浴時にシャンプーをせず、お湯だけで髪を洗い流す習慣を指します。
湯シャン自体には一定の効果やメリットがあると思い、筆者も半年以上かけて実践してきました。
結果から言うと、合わなかった。
本記事では湯シャン挫折者の体験記として、湯シャンを試した実態や苦悩を隠さず公開します。
これから実践しようとしている方の参考になれば幸いです。
湯シャンとは
まずはご存知の方も多いと思いますが、湯シャンとは。について。
湯シャンとは、その名の通り「お湯だけで髪を洗う」ことです。
シャンプーやコンディショナーなどの洗髪剤を一切使わず、38〜40度程度のお湯で頭皮と髪を洗浄します。
湯シャンのメリット
- 頭皮の自然な皮脂バランスが保たれる:シャンプーで皮脂を取りすぎないので、本来の健康な状態に戻る
- 髪がサラサラになる:余分な化学成分が付着しないため、髪本来のツヤが戻る
- 経済的:シャンプー代がかからない
- 時短:洗髪時間が短縮される

一部では「不衛生」と感じて受け入れられない方もいると思いますが、実はお湯だけでほとんどの汚れは落ちているのだそうです。
むしろシャンプーまでするのは本来からしてみれば“洗いすぎ”なくらいであるとのこと。
湯シャンのデメリット(注意点)
- 移行期間が辛い:シャンプーをやめた直後は皮脂の分泌が安定せず、ベトつきや臭いが気になる

この唯一のデメリットが結構ツラいそうです。笑
移行期間さえ乗り越えれば快適な生活が待っていると思って耐え忍ぶしかなさそう。
基本的に湯シャンをする人の一番の目的は「頭皮環境」の最適化で、皮脂を落としすぎないことで健康な髪と頭皮を維持しようとするもの。
私はこの理論自体には共感できたため、「さらにシャンプー代もかからないし時短にもなるし最高じゃん」くらいの気持ちで湯シャンへの移行を試みることにしました。
フェーズ1:地獄の第一週間
さて、いよいよ湯シャンを始めます。
開始当時は少し髪を伸ばしていて、20cmくらいはあったと思います。
そして湯シャンを始めて最初の一週間。これが本当に地獄でした。
急にシャンプーなしの生活にしたせいか、髪が皮脂で結構ベトつきます。
最初の2,3日はベトつきは少しでしたが、丸1週間湯シャンだけで生活した時は、朝起きるとまるで整髪料つけたかのような状態。
髪は絡むし、触るとベトっとした感触があます。
そして何より辛かったのが頭の痒みで、一日中頭を掻きたくなる衝動に駆られます。
何をしていても気が散って仕方ありません。
事前に調べていた情報で、湯シャン移行の最初は誰でもこうなることは把握していました。
シャンプーに慣れた頭皮が、急に洗浄剤なしの環境になることで皮脂の分泌バランスが崩れるのだそうです。
この時点では「慣れれば改善する」と信じ、我慢するしかありませんでした。
フェーズ2:妥協案としての石けんシャンプー
それから数週間が経っても、ベトつきと痒みは一向に改善されません。
さすがにこのままでは日常生活に支障をきたすと判断し、妥協案を考えました。
毎日湯シャンは不快感が強いから、3日に一度だけシャンプーを使おう。と。
ただし、洗浄力の強いシャンプーでは湯シャンへの移行が難しくなると思い、色々調べた結果「石けんシャンプー」を購入しました。

合成界面活性剤を使わない、石けん成分でできたシャンプーです。
この石けんシャンプーを3日に一度使う生活を始めると、洗うことによってベトつきはかなり軽減。
しかし完全に痒みが消えてはおらず、まだ頭皮が湯シャンに適応していない感じがわかります。
フェーズ3:二ヶ月経過、新たな問題発生
三日に一度のシャンプー生活を二ヶ月ほど続けましたが、完全には痒みが消えませんでした。
そして、この頃から新たな問題が発生します。
フケです。
シャンプー時代にはなかったフケが出るようになりました。
髪を手で振ったりするとフケがパラパラと落ちるのです。

正直これには本当に参りました。
自分の不潔感になんとなく精神的なダメージも大きかったです。
この時点でもまだ「移行期間中にはこんなこともある」と言い聞かせ、我慢して続行しました。
幸いこの頃はあまり人と直接会わない生活だったので、不潔だったとしても他者へ迷惑はかけていないと思います。
しかし振り返ってみればここで無理せず湯シャンを諦めるべきだったかもしれません。
フェーズ4:髪をバッサリ、それでも変わらず
開始から4ヶ月経った頃、湯シャンとは無関係に髪をバッサリ切りました。
10センチほどの長さの短髪です。
この時に期待したのは、髪が短くなったことによって頭皮が洗い流しやすくなり、少しは痒みやフケがマシになるかと思いました。
そして湯シャンをさらに2ヶ月ほど続けます。
短髪は確かに頭皮は洗いやすくなりましたが、相変わらずの痒みとフケです。
このあたりから、湯シャンが私には根本的に合わないのではないかという疑問が頭をよぎりました。
しかしこの時点で湯シャン開始から半年ほど経っており、ここまで続けてきた努力を無駄にしたくない心理が働いてしまいます。
半年間、何度も湯シャンのやり方も見直しました。
お湯の温度や、洗う時間、マッサージの方法などを調整しましたが、どれも決定的な改善には至りませんでした。
フェーズ5:ついに白旗、シャンプー生活への回帰
何をやっても変わらない現状に耐えきれなくなり、ついに私は白旗を揚げることにしました。
半年間の苦闘の末、ある時ふっと糸が切れ「明日からもう普通にシャンプーしよう」と。
そして毎日シャンプー生活を始めて一週間。
驚くほど簡単にフケと痒みが消えました。

シャンプー偉大すぎる・・・。
改めてシャンプーの洗浄力と効果を実感しました。
毎日シャンプー生活に回帰するにあたって、記念すべき私の愛用シャンプーに選んだのは「いち髪 THE PREMIUM」。

この半年で湯シャンやシャンプーについて多少詳しくなっていたので、「いち髪 THE PREMIUM」が洗浄力が強すぎず弱すぎず、かつ日常使いしやすくドラッグストアで手に入るという総合点から選びました。

私を苦悩から救ってくれたという勝手な思い入れから、本当にこのシャンプーには感謝しています。
ちなみにコンディショナーは使ってません。
やっぱり髪はさっぱり洗ったほうが、単純に気持ちいい。
私の湯シャン体験は半年間の苦闘を繰り広げ、シャンプー生活に回帰するということで終止符を打ちました。
結論:湯シャン生活を体験してみて
湯シャンは合わない人もいるとは聞いていましたが、私は完全にその「合わない人」だったのです。
YouTubeやブログで「湯シャン素晴らしい」みたいな体験記はたくさんありますが、私のように合わなかった人の体験記は意外と少なかったりします。
だからこそ、この体験記を残すことにしました。
湯シャン自体は体質に合えば悪いものではないと思います。
ただ興味がある方に伝えたいのは、「普通に合わない人もいる」ということ。
その上でもし試してみたいという方には、私の体験からは以下のことが言えるかなと思います。
- 髪の長さが15cm以下であると好条件
- 4ヶ月くらいを目安に、その時点で合ってないなと思えば、潔く諦める
もちろん髪質や体質が個人差が大きいため、上記はあくまでも個人の見解です。
以上、湯シャン難民の体験記でした。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
皆さんが自分に合ったヘアケア方法を見つけられることを願っています。