現代人の生活に欠かせないスマートフォン。
スマホの長時間使用によって無意識のうちに大量の情報にさらされている私たちの脳は、常にフル稼働しています。
特に色鮮やかなスマホ画面は私たちを興奮させ、ストレスや疲労を引き起こし、集中力や睡眠の質を低下させる一つの要因です。
そんな現代の悩みに対して注目されているのが、「スマホのモノクロ設定」です。
このシンプルな設定変更がもたらす効果と、日常生活での活用法について詳しくご紹介します。
モノクロ設定で始めるデジタルデトックス
モノクロ設定とは?
スマホのモノクロ設定とは、画面を白黒(グレースケール)に変更する機能のことです。
設定すればスマホ画面が常に、昔の白黒映画のようにモノクロになり、色が一才無くなります。
通常、私たちがスマホで目にする鮮やかな色は、それが一種の膨大な情報として脳にインプットされ、感情や行動に大きな影響を与えています。
たとえば、赤は興奮や注意を引き起こし、青は落ち着きや信頼感を誘います。
こうした色彩による人間の行動心理を利用し、ECサイトではより購買意欲を掻き立てたり、SNSでは彩り豊かに興奮させる配色が設計されているのです。
モノクロ設定は意図的にスマホをから色を奪い、これらの効果を断ち切ることで、脳への刺激を軽減し、リラックス状態を作り出すことができます。
モノクロ設定のメリット
スマホ画面の色彩を無くすモノクロ設定は、様々なメリットをもたらします。
- 情報量の削減 色がなくなることで、視覚的な刺激が大幅に減少します。これにより、脳が受け取る情報量が少なくなり、過剰な負荷を避けることができます。
- スマホ依存の軽減 色の刺激が減少することで、SNSやゲームなどのアプリが持つ「中毒性」を弱める効果があります。結果として、スマホの使用時間を自然と短縮できます。
- 集中力の向上 モノクロ画面ではカラフルな広告や通知が目立たなくなるため、作業や読書に集中しやすくなります。
- 睡眠の質の向上 視覚的な興奮が抑えられることで、夜間のスマホ使用がもたらす睡眠妨害を軽減できます。
実際の設定方法
iPhoneの場合
iPhoneでは簡単にモノクロ設定を有効化できます。
- 設定アプリを開く
- 「アクセシビリティ」を選択
- 「画面表示とテキストサイズ」をタップ
- 「カラーフィルタ」をオンにし、「グレイスケール」を選択
Androidの場合
Androidデバイスでも同様の機能を利用できますが、機種によって手順が異なります。一般的な方法は以下の通りです。
- 設定アプリを開く
- 「デジタルウェルビーイングと保護者による使用制限」を選択
- 「グレイスケールモード」を有効化
これらの設定を一度行えば、常時モノクロ画面にすることができます。
カラーを元に戻す際の設定方法も同様です。
ショートカットの設定でワンタッチ切り替え
実際にモノクロスマホを使っていると、「ずっとモノクロでは不便だ」というシーンに遭遇します。
例えばECサイトで必要なモノや服を買う時、色味がわからないのでは困ります。
NETFLIXをモノクロで見るのも一昔前の映画のような味を楽しめますが、やはり色があった方が魅力的でしょう。
ですが色が欲しい時に毎回設定画面を開いてカラーフィルタのオン/オフを切り替えるのは面倒です。
そこでおすすめなのが、ショートカット機能を活用した設定切り替えです。
これによって、ホーム画面に作成したアイコンをタッチするだけで瞬時にカラーモードとモノクロモードを切り替えることができます。
モノクロ切替ショートカットの作成方法(iPhoneのみ)
iPhoneでの設定手順です。
1.まずはiPhoneの「ショートカット」アプリを開きます。
2.アプリが開いたら「すべてのショートカット」を選択し、右上の「+」ボタンより新規ショートカットの作成を行います。

3.続いて、「アクションを検索」欄に”カラーフィルタ”と文字を入力します。

4.検索で出た「カラーフィルタを設定」を選択。

5.「カラーフィルタを設定」のショートカット編集画面に進みます。
ここで青文字となっている「変更」の文字をタップします。

6.そして「切り替える」を選択します。

7.反映されたことを確認します。

8.試しに、右下の「▶」をタップし、モノクロ設定になるか確認しましょう。

9.ここでさらに下部の「↑」マークをタップしましょう。

10.「ホーム画面に追加」を選択します。

11.ホーム画面に設置するアイコンの編集画面に切り替わります。
ここはお好みで作成しましょう。アイコンの名前も付けられます。

12.編集が終わったら「追加」を押し、ホーム画面に実際にモノクロ設定アイコンが追加されたことを確認しましょう。
実際にアイコンをタップし、モノクロとカラーが切り替わるかを試してみてください。

ショートカットの作成手順は以上です。
これにより、必要なときにはカラー表示に戻し、リラックスしたいときや集中したいときにはモノクロ表示にする、といった柔軟かつ素早い使い分けが可能になります。
白黒モードについてのおすすめ書籍
スマホをモノクロ設定にするメリットと方法について紹介してきました。
より詳しくスマホのモノクロ化や、他にも複数あるスマホ利用を抑えることについて知りたい場合、以下におすすめの書籍を紹介しますので是非読んでみてください。

まずはアンデシュ・ハンセン著の「スマホ脳」。シンプルにスマホの依存性の高さを詳しく説明し、警鐘を鳴らす内容になってます。
自身の日頃のスマホとの関わり方を考え始めるのにうってつけの一冊。
次はこちら。

カル・ニューポート著の「デジタル・ミニマリスト」。
人生においてスマホ時間は大切な時間とは言い難いため、そうした時間は積極的に減らす。
そして時間を自分にとって大切なことに割くための方法を紹介する一冊。
最後はこちら。

スマホ依存ではなく、”時間管理”に主眼を置いた「時間術大全」。
日々忙しく時間がないと感じるビジネスパーソンを主軸に、”時間の生み出し方”のテクニックを豊富に紹介する本です。
その中でも、やはりスマホ時間の削減についても言及されています。
さいごに
スマホのモノクロ設定は、シンプルながらも効果的なデジタルデトックスの一手段です。
脳を刺激から解放し、スマホ依存を軽減することで、心身の健康を取り戻す助けとなるでしょう。
ぜひ、あなたも一度試してみてはいかがでしょうか。
今日からモノクロの世界で、脳をリラックスさせる新しい習慣を始めてみましょう。
この記事があなたの役に立てば幸いです。