最近、副業を始めたい人たちの間で「Notionテンプレート販売」が注目されています。
Notionは自由度が高く、自分で作成した便利なテンプレートを誰かに使ってもらうことで収益化できるチャンスです。
そこでおすすめなのが、海外のクリエイターを中心に人気が高まっているコンテンツ販売プラットフォーム「Gumroad(ガムロード)」です。
この記事では、なぜGumroadがNotionテンプレート販売に最適なのか、そのメリット・デメリット、具体的な出品の流れまでを詳しく解説していきます。
Gumroadとは?
Gumroadはデジタルコンテンツを簡単に販売できるオンラインプラットフォームです。
Notionテンプレートの他、電子書籍やオンラインコース、ログやアバターなど、あらゆるデジタルコンテンツが取引されています。
元々はアメリカ発のサービスで、クリエイターが個人でも手軽に商品を販売・収益化できる仕組みを提供しています。
特に販売を行うクリエイターにとっては以下のような特長があります。
- シンプルで使いやすいインターフェース
- 初期費用や月額固定費がかからず、売れた時だけ手数料が発生
- 海外ユーザーへのリーチが容易で、市場が広い
こうした理由から、初心者にもおすすめのプラットフォームとして注目されています。
なぜGumroadでの出品が良いのか?
Gumroadがテンプレート販売者から人気を集める理由をもう少し深掘りしましょう。
まず、Gumroadは初期費用がかかりません。
売れた場合にのみ手数料が引かれる仕組みのため、誰でも気軽にチャレンジできます。
また、海外ユーザーが多いため、日本に限定されない大きな市場を狙えます。
特にNotionは世界的に人気が高いツールのため、英語対応すれば海外顧客の獲得も可能です。
加えて、購入ページのデザイン性がシンプルで、商品を魅力的に見せやすい点もメリットです。
Notionテンプレート販売ならではの視点
Notionテンプレート販売に限った話をすると、Notionテンプレート販売の王道である「Notionマーケットプレイス」では、Notionという会社によって承認されたクリエイターしか有料販売を実施することができません。
有料販売をするための申請は誰でもできますが、承認が通るまでには数ヶ月を要し、かつ時には否認されることもあるようです。
いずれにしてもこの承認プロセスが有料販売を行うための壁となっています。
ですがGumroadなら、最初からNotionテンプレートの有料販売ができます。
初心者はまずGumroadでの販売を率先して実践するのもいいでしょう。
ちなみにNotionマーケットプレイスでの有料販売を行うための申請方法はこちらの記事を是非。
他プラットフォームとの比較とGumroadのメリット・デメリット
よくGumroadと比較されるコンテンツ販売のプラットフォームとしては「note」「BOOTH」などがあります。
それぞれのプラットフォームの特徴をまとめました。
Gumroad | note | BOOTH | |
海外市場へのリーチ力 | 非常に強い | 弱い(日本中心) | 弱い(日本中心) |
手数料 | 売上の10% (クレカやPaypal払いなら各事業者にも+3%) | 5%〜15% (決済方法別ごとに変化) | 5.6% + 22円 (販売商品の形態によって多少前後) |
日本語サポート | 基本的に英語 日本語は少し不十分 | 日本発のため充分 | 日本発のため充分 |
販売コンテンツの傾向 | デジタル商品全般の 販売に強み | 記事コンテンツとの 親和性が高い | デジタル商品はそこそこ 物理販売に強み |
決済方法 | クレカ、Paypalなど | クレカ、キャリア決済など | クレカ、コンビニ払いなど |
顧客層の傾向 | クリエイター多め | 読み物、 コンテンツ消費者中心 | 二次創作、 ファンカルチャー中心 |
プラットフォームごとに特徴が異なるためどれが優れているという話ではありません。
ただNotionテンプレートの販売に焦点を当てた場合は、Notionユーザーが多くデジタル商品の販売に向いているGumroadが最適といえます。
さらに出品の手間が少々上がりますが、テンプレートを複数のプラットフォームで販売することで販売のチャンスがさらに広がります。
海外向けにGumroad、日本向けにnote、などの使い分けも効果的でしょう。
GumroadでNotionテンプレートを出品する手順
ここから具体的な出品方法を解説します。
ステップ1:アカウントの作成
アカウントを持ってない場合、まずはGumroadにアクセスし、アカウント作成から開始します。
サイト右上の「Start Selling」からアカウント作成に進めます。
作成にあたり特に引っかかるポイントや難しい項目はありません。直ぐに完了します。
ステップ2:Notionテンプレートの準備
こちらはGumroadでの操作ではなく、Gumroadで販売するNotionテンプレートの準備です。
以下の準備が整っていることを確認します。
- Notionの販売用テンプレートを作成(魅力的で実用的なものを意識)
- Notionの共有機能でテンプレートをWeb公開。リンクが発行される。
ステップ3:商品ページ作成
ここからGumroadでのNotinテンプレート出品手順です。
自分のダッシュボードページの「Products」というタブから「New product」に進みます

そして出品する商品の登録ページが開きます。

- Name:商品名(Notionテンプレートの名称)
- Products:Notionテンプレは「Digital product」を選択
- Price:Notionテンプレの販売価格。ここでテンプレの対象ユーザーに合わせて通貨単位を変えることを忘れないよう注意。デフォルトは「$」で、「¥」や「€」も選択可
この3点を入力したら、画面右上にある「Next: Customize」に進みます。
Product:商品ページ設定
「Product」というページが開きます。
ここで設定するのは、紹介文や商品画像など、商品ページに記載する情報です。

設定項目がいくつもありますが、設定する内容と入力の必須性を以下にまとめました。
設定項目名 | 設定する内容 | Notionテンプレに入力必須か |
Name | 商品タイトル | 必須 |
Description | 商品説明文。見出しを付けたりフォント設定も可能。 魅力的な文章を心がける | 必須 |
URL | 商品のURL名の指定 | 必須 |
Custom domain | 独自のカスタムドメインを設定できる まずは不要でOK | 任意 |
Cover | 商品のPRカバー画像 (1280 × 720px 以上) | 必須 |
Thumbnail | 商品リスト用のサムネイル画像 (600 × 600px 以上) | 必須 |
Call to action | 買う時の「購入」ボタンの表示文字が選べる。選択肢は「I want this!」「Buy this」「Pay」の3つ。お好みで設定 | 任意で変更可 (デフォルトは「I want this!」だが、このままでもOK) |
Summary | 商品一覧ページやSNSプレビューなどで最初に見られる「短い紹介文」 | 任意 |
Additional details | 商品紹介用の付加情報。 Call to action:購入ボタンの文言 Summary:紹介文を短い文章で付与 Additional details:どんな商品かわかりやすいよう、属性と値を自分で設定。(ファイル形式、言語、など) | 任意(記述推奨) |
Integrations | 購入者へのマーケティング用に、Discordや個別サークルへの招待を送るか、の設定 | 任意 |
Pricing | 商品価格、及び「投げ銭」の許諾 Gumroadの特徴として、出品者が設定した商品価格よりも高い値を払ってもいいという人がいる場合、その価格での支払いを了承するか、という設定ができる。 つまり「投げ銭」システム。 | 必須 |
Versions | 出品する商品のオプション。 何か商品の追加機能を購入するかどうかを購入者にオプションで提示したい時に設定 | 任意 |
Settings | 追加の詳細設定 ①販売する上限数 ②複数個の購入ができるようにするか ③販売数を商品ページに表示するか ④商品を VAT(付加価値税)の目的で電子出版物として記録するか | 任意 Notionテンプレを日本で販売する場合、以下の設定が適切かと思います ①②は不要 ③は任意 ④は主にヨーロッパでの販売者に向けた設定のため、基本的に不要 |
まずはNotionテンプレの販売に必須の項目のみで問題ありません。
それらを入力したら上部の「Save and Continue」で進みましょう。
Content:商品を取得するための情報
Contentというページが開きます。
これは商品が購入された後、購入者に商品を届けるための設定ページです。
ここで入力された情報は、購入者にしか表示されません。
Notionテンプレート販売の場合は、作成したテンプレートのWeb共有URLをここに記載しておく必要があります。
ここの記載方法は自由ですが、以下は実際に筆者がGumroadの「Content」に記載した、購入者へのナビゲーション文の一例です。

自分のテンプレートを購入していただいた大事なお客様への案内なので、テンプレートの取得に迷うことのないよう丁寧なナビゲーションを心がけましょう。
このContentが完成したら、右上の「Publish and continue」をクリック。
これでNotionテンプレを商品として出品する一連の流れが完了です。
商品が出品されたら、DashboardのProductsのリストに掲載されているか確認しましょう。
カバー画像とサムネイル画像について
Notionテンプレの出品時に商品の紹介ページに必要なカバー画像とサムネイル画像。
テンプレのイメージを表現し、購入者に魅力を伝える重要な要素です。
これらの画像も自分で用意する必要がありますが、筆者のおすすめはcanvaでの画像作成です。
正直パワーポイントやMacのKeynoteでも作成はできますが、おしゃれでクオリティの高いものを作るには、「モックアップ」が欲しいところ。
モックアップとは、例えばノートPCなどのフレーム素材に実際の画面をはめ込めんで利用者にイメージしてもらう画面です。

多くのNotionクリエイターがこうしたモックアップを活用して素晴らしいプロモーション用のデザインを作成しています。
canvaならこれを活用したカバー画像やサムネイル画像が簡単に作成できます。
また、実際に作成するときは他のクリエイターが作成したデザインを参考にするのもいいでしょう。
Notionテンプレが魅力的に映える画像が、購入者の目を惹くことに繋がります。
本筋から逸れるためcanva画像作成の詳細は割愛しますが、試してみたいという方は以下のリンクから是非。
出品における留意点
Notionテンプレートに関わらず、Gumroadでの出品時には一点留意すべきことがあります。
それは、出品しただけではGumroadの市場上に表示されないということ。
どういうことかというと、Gumroad上にあるプロダクトから自分が欲しいものを探す場合、Gumroadの「Search product」から検索すると思います。

ただし出品したての自分のプロダクトをここで検索しても、おそらく検索結果にはヒットしないでしょう。
Gumroadは出品されている商品(クリエイターページでPublishedになっているプロダクト)を全て検索対象にはせず、検索でヒットするプロダクトのクオリティをある程度担保するために”Discover”という独自の市場機能を持っています。
そしてこのDiscoverにはGumroadのチェックを通過したプロダクトしか掲載されません。
このチェックが何を審査しどんな基準があるのか具体的な内容は明らかになっていませんが、このDiscoverに掲載されるには、商品ページの情報を充実させる必要があります。
例えば商品名や説明文は的を得ていてわかりやすいか、カバー画像、サムネイル画像は設定されているか、価格、URLなど。
商品自体と商品ページの内容をしっかりと充実させることで、商品を出品してから少し時間が経てば自動的にDiscoverに掲載が行われるはずです。
Discoverには掲載されなくても、Gumroadの出品ページURLを直接リンクで訪れてもらうことは可能なので、外部からの集客も積極的に行うと良いでしょう。
収益化のためのコツ
GumroadでのNotionテンプレ販売で収益化を実現するためのコツは、
- 「ユーザー目線で役立つ」ものを提供する
- 購入者のフィードバックをもとにアップデートを継続
- 魅力的でわかりやすい商品ページを作成する
こうした点を徹底することでリピーターも増え、副業収入の第一歩を期待できます。
さらに収益を拡大するためには、購入者へのフォローアップを含めたマーケティングなども効果的になりますが、こうした内容は別途記事にしたいと思います。
まとめ:Notion×Gumroadで副業を軌道に乗せよう
NotionテンプレートをGumroadで販売することは、副業初心者にも優しく、また海外を視野に入れた効率的な収益化方法でもあります。
ぜひこの機会に、自分が得意とするNotionの活用法を形にし、収益化の一歩を踏み出してみてください。
この記事が、あなたの副業スタートの参考になれば幸いです。